ISBN978-4-86037-346-7 B5版・並製本・150頁 定価:1800円+税 

泉原 猛
ここ、そこ、あそこ
  
 ー あなたに出会った鳥、出会う鳥 ー

 著者は子どもの頃より鳥に親しみ、自然と親しんできた。成長してからは日本野鳥の会の活動などを通し、野鳥との暮らしの魅力を伝える活動をおこなっている。本書はそんな著者の鳥との人生を文章と写真に収めたものである。 スズメ・ツバメ・キジバト・オオバン・ホホジロ・モズ・メジロ・ヤブサメ・・・ 家のベランダや庭先、近所の公園、道端、もちろん野山や林などで出会えた50種を超える鳥たちの生態を100葉の写真とともに紹介、身近にいる多くの野鳥たちとの魅力的な交流をエッセイと写真で綴る。

関連図書:
   『泉原猛作品集 松籟の下に』

   『墓場の薔薇(しょうび)』

   『永き遠足』(愛媛出版文化賞受賞)

 ISBN978-4-86037-345-0 四六版・並製本・236頁 定価:1400円+税 

黒瀬 長生
随筆 住みたい田舎

自ら、随筆の妙味にとりつかれた、という著者の近作50編を収める随筆集。 

 「日ごろ悩んでいること、腹が立ったこと、感動したこと、面白かったことなどを少し長めの文章で表現し、何度も推敲を繰り返すことによって、頭の中が不思議と整理出来るのである。そのことによって、不安な心も収まり、悩んでいることも感動したことも、なるほどそうかと糸口がつかめるような気がしてならない。」(「随筆の妙味」より)。

関連図書:
   『随筆 ふるさと探訪』

 ISBN978-4-86037-344-3 A5版・並製本・382頁 定価:1500円+税 

山本 翠
やんばるの風のなかで
  
 ー みどりの沖縄すわりこみ日記 ー

 著者は沖縄県東村・高江の米軍基地・北部訓練場オスプレイパッド建設を阻止したいと、2011年6月〜2018年5月、沖縄に移住し、住民の人々と共に座り込みに取り組んだ。軍事で平和はつくれない、世界からすべての戦争の火を消したい、そんな思いを込めて、軍事基地建設に反対の日々を毎月「やんばるの座り込み日記」として支援者に届け続けた。本書はその通信を基にした非暴力の闘いの記録である。

 ISBN978-4-86037-343-6 四六版・並製本・160頁 定価:1400円+税 

武田 博雅
アメリカの沖縄侵略・植民地支配と
    日本政府・本土日本人の沖縄差別

今日の沖縄の在日米軍基地問題は、沖縄戦に始まるアメリカの沖縄侵略・植民地支配、また日本政府による本土防衛のための捨て石作戦に基因する。沖縄返還の1972年以後もアメリカの沖縄支配は変わらず、沖縄の人々は今も真の沖縄主権を確立するためにたたかっている。これらを背景に、沖縄の人々に心を寄せつつ、沖縄問題を検証する。沖縄をみつめ民主主義の実現を願う、熱い思いのこめられた一冊。

 ISBN978-4-86037-342-9 四六版・並製本・222頁 定価:1800円+税 

片上 雅仁
波瀾万丈の画家 八木彩霞

松山市出身の不世出の画家、八木彩霞の評伝。故郷での教員生活から画家を志し、横浜、そしてフランスのパリへ。行き詰まりかけたら必ず救いの神が現れてなんとかなるという不思議な人生を歩み、画家としてのみならず、教育者・文人・思想家としても活躍した。その多面的でダイナミックな彩霞の歩みを活き活きと描く。

関連図書:
   『サムライ起業家・小林信近』

 ISBN978-4-86037-340-5 四六版・並製本・248頁 定価:2000円+税 

諸田 龍美
二十四節気をゆく
  
 ー 漢詩漢文紀行 ー

 昔の人たちは、四季の恵みに感謝し、自然と共生する暮らしの中で様々な伝統文化を築き、美意識や智恵を磨いてきた。本書では「清明」「雨水」「立夏」等々風雅な名称を持つ二十四節気の推移に合わせ、漢詩漢文を中心に、日本や洋の東西の古典に示された様々な名言やエピソードなどを紹介する。季節の移ろいの豊かさを軽妙に綴るエッセイ集。

 ISBN978-4-86037-339-9 四六版・並製本・296頁 定価:2000円+税 

岡本 勢一
写楽堂物語
  
 古本屋の時代とその歴史

 1960年〜80年の学生運動を経て、チリ紙交換、古本屋、まんが喫茶、ネット販売と遍歴してきた著者の人生を綴る自伝的小説。
 戦後の貧しい山村での子供時代のエピソード、ベトナム反戦・大学闘争の闘いの中での投獄体験、徳島・高松・岡山・愛媛と変遷しつつチリ紙交換から古本屋としての成功の中、陥った香港での二度目の投獄体験(日本ポルノ王事件)等々の波乱の人生を軽妙に語る。はからずもその歩みは、時代とともに大きく変化していった古本屋の歴史ともいえる。

 ISBN978-4-86037-338-2 A5判・並製本・106頁 定価:900円+税 

みやこし さとし 編
続・動物園のなにげない一日

好評『動物園のなにげない一日』の第2弾!!
愛媛県立とべ動物園の開園35周年記念事業として出版。前回の出版で大好評の「動物園のなにげない一日」の二冊目。飼育員の目線で動物たちに起こった日々の出来事を分かりやすくユーモラスに漫画で表現、いろんな動物の生態を知ることが出来る。個性豊かな動物たちや飼育員の思わずクスッとする裏話やこぼれ話が満載。動物園の新たな楽しみ方に出会う一冊。

   関連図書:
『Polar Bear PEACE 20』 愛媛県立とべ動物園
『しろくまピース10年のおもいで』 愛媛県立とべ動物園
      『ハナ子ありがとう』 松浦梅子/松浦友貴 著

 ISBN978-4-86037-336-8 A5変形版・並製本・110頁 定価:1500円+税 

小暮 照
私のエデンだより

老人ホーム・松山エデンの園に入居して十年。その間、著者は、関東・関西に展開している九ヶ所のエデンの園が共同で出版している季刊文芸雑誌「エデンだより」のエッセイ部門に休むことなく投稿してきた。本書はその四十編を纏めたものである。季節毎に綴られたエッセイに、誠実に生きてきた歩みと穏やかな充足に満ちた現在の時間が刻まれる。 同時に、世界各地の「ユニークな発見」を紹介するフォトエッセイ「寄り道ぶらり」も収める。

これからの人生を託すと決めた松山エデンの園。その新しい暮らしも十年を過ぎた。 季節毎に綴られたエッセイに、誠実に生きてきた歩みと穏やかな充足に満ちた現在の時間が刻まれる。

 ISBN978-4-86037-337-5 A5版・並製本・92頁 定価:1000円+税 

H・G・ホーキンス
日本で過ごした二十ヶ月

明治25年(1892)から明治27年にかけて、旧制松山中学校で英語教師を務めたヘンリー・ガブリエル・ホーキンスは、帰国後、日本での見聞を滞在中(明治25年7月10日江戸湾着〜明治27年4月離日)の二十ケ月を記した小冊子『Twenty Months in Japan』にまとめ、刊行した。本書はそれを翻訳したものである。 明治25年の夏の松山は、若き日の正岡子規、夏目漱石、碧梧桐、虚子らがいた時期であるが、その当時の松山の様子を、異国人ホーキンス先生が客観的に語っているという、興味深いものである。その観察は克明で、かつ教師としての温かい眼差しで、当時の松山とそこに暮らす人々の様子がありありと描かれている。

 ISBN978-4-86037-335-1 A5版変形・並製本・152頁 定価:2000円+税 

堀内 統義
ふぇっくしゅん

著者は、若くより南西諸島の島々を旅することに魅せられ、南与那国や南波照間のユートピア幻想にとらえられていた。しかし、年齢を重ねるほどに、そうした幻想を夢見ながらも島にとどまり、現実を引き受けた人々の日常に自分の思いを重ねることが多くなった。日々の平凡な時間を迎え、自分の足許を見つめ、渡りきれぬ海を渡り続ける毎日こそが、生きること、人生なのだ。そう思うようになった著者の新詩集。繊細な言葉で日常の密やかな詩情を掬い取り、普段使いの平易な言葉で優しくなつかしい記憶を呼び起こす。

 ISBN978-4-86037-334-4 A5版・並製本・204頁 定価:1500円+税 

古川 勝三
台湾の近代化に貢献した日本人

台湾は日本が50年間も統治し、迷惑をかけたアジアの一員。そう思っていた著者は、海外派遣教員として台湾に赴任した3年間に、認識を新たにした。台湾統治の間に多くの日本人が台湾の近代化に貢献し、今も台湾の人々に慕われていることを知ったのである。この当時の若き挑戦者達の生き様や熱意を風化させることなく多くの日本人、特に若者に知って欲しいとの思いで出版。23名の偉業を紹介する。

 ISBN978-4-86037-331-3 四六版・並製本・282頁 定価:2000円+税 

中川 悦良
愛媛が生んだ進歩・革新の先覚者
  
 「よもだ」精神で読み解く中川悦良の歴史論考

日本共産党の県議会議員として、長く政界で活躍した中川悦良は在野の歴史探究者でもあった。本書は彼の遺稿をまとめたもので、文学はいうに及ばず、絵画など芸術面、映画や演劇など大衆娯楽、学術・教育面から軍事畑に至るまで多彩な分野で活躍した愛媛県人たちを紹介している。そして忘れてならないのは、草創期の革命の士の掘り起こしまで試みていることである。本書に描かれた人びとの活動領域は幅ひろく、成しとげた事跡もさまざまであるが、その底に流れるのは、進歩と革新に向かおうとする姿勢だと説く。愛媛の戦後の革新の歴史を語る一冊である。

 ISBN978-4-86037-331-9 四六判・並製本・230頁 定価:1600円+税 

大早直美
風珈館異聞(ふうかかんいぶん)

高校生の歩美がめぐりあった公園横の小さな喫茶店・風珈館。姉と弟の二人で営むその場所は、空虚な時を過ごしていた歩美にとって異空間に思われた。そこでアルバイトを始めた歩美は、姉弟とそこに立ち寄る人たちが織りなすささやかな事件に出会うことになる。

 <あの母親が、誘拐犯?! 母子を荷台に乗っけて運んだゲンさんが次にしたことは?(「停電の夜」)

公園を横切り、子どもたちはやってきた。そうして、一人、また一人と闇に消えていく−−「大人達には知らせないで!」少女の悲痛な叫びに応えた子どもたちの選択(「真夜中の子どもたち」)>

−−それは、ふと出会った人たちの優しさが連鎖する小さな奇跡の物語だった。

関連図書: 『さなぎたち』

 ISBN978-4-86037-333-7 A5判・並製本・144頁 定価:1800円+税 

神山恭昭
新版 絵日記 丸山住宅ものがたり

丸山住宅とは、愛媛県松山市北斎院町にあった市営住宅である。本書は、著者がこの住宅に住んでいた少年時代の思い出を絵日記風に綴ったもので、当時(昭和20〜30年代)、日本のどの地域にもあったであろう庶民の営みや子どもの日常が、ヘタウマ風のユニークな絵と、とぼけたなかにもユーモアとペーソスが漂う味わい深い文章で紹介されている。
戦後の復興期、日常の様々な物や出来事が、人々の喜びや哀しみに具体的に結びついていた時代。人々が、明日は今日より幸せになれる、と信じ、前を向いて歩んでいた時代。本書は、そうした頃の気持ちを思い起こさせてくれる。そうして、高度成長期、バブル・その崩壊の時代を経た今、改めて失われたものの大切さに気づかせてくれる。
本書は1986年に発行、長く絶版になっていたが、このほど付録DVD:著者の日常のドキュメント映画『ほそぼそ芸術 ささやかな天才、神山恭昭』をつけて新版として復刻。。

 ISBN978-4-86037-330-6 四六版・上製本・202頁 定価:1800円+税 

古川 勝三
台湾を愛した日本人 V
  
 台湾農業を変えた磯永吉&末永仁物語

「台湾中の農民なら誰もが知っている日本人がいますよ。磯永吉博士です。蓬莱米を世に出した人で、この米のおかげで台湾の農民は豊かになったのです。」この言葉が発端だった。調べていくと、さらに、「磯博士は『蓬莱米の父』と言われて有名ですが、蓬莱米の発見には、もう一人忘れてはならない技師がいるのです。末永仁という技師で『蓬莱米の母』と呼ばれていました」という言葉に出会った。蓬莱米は台中農事試験場を舞台に、磯、末永の二人の技師によって作り出された日本型の新種であった。この二人がどのような経緯で台湾にやってきて出会い、どのような研究で蓬莱米と呼ばれる新種の稲を発見することになったのか、台湾農業の近代化に尽くした二人の足取りを追う。

 ISBN978-4-86037-324-5 B5判変形・並製本・114頁 定価:1200円+税 

乗松 毅
路上観察 風景の見え方

街は発見の坩堝(るつぼ) 愛すべき路上の被写体たち 見方次第で様々な見え方をする風景を写真に切り取り、エスプリのきいた見立てのコメントをつけて楽しむ「ユーモア路上観察」。思わず「ほうっ」とうなったり、「クスッ」と笑ったり、選りすぐりの101点を収める。街を歩く楽しみを教えてくれる一冊。

 ISBN978-4-86037-323-8 A5判・上製本・96頁 定価:2000円+税 

北沢十一
夏の終わりの俯瞰図

最近の10年余りの作品21編を収める。作品の多くで川が流れ、川の流れに時の流れ、人生の折々、喪失と再生の物語が投影される。なつかしさと切なさを感じさせる詩集。

川にやさしい風が降りてきた
まるで命を終えかけた人の最後の息のように
きみはきみの唇をぬぐう
あらゆることの多義性に声がかすれそうだ
(「いちばん遠い場所」最終節)

 ISBN978-4-86037-329-0 四六判・上製本・114頁 定価:1000円+税 

山口憲一郎
人類存亡の時

近代化以来、われわれ人類が、次第に生きていけなくなっているのは、地球の温暖化のせいだけではない。著者は、人類の歴史は人類のただ一つの生きるよりどころである社会的分業の歴史であるとする、自らの考え方に基づき、その責任の所在を明らかにすることを試みる。その結果、人類の存亡を決定することになる由々しき事象の根に辿り着くが、同時に、その根を無くすことは、一筋縄では行かない至難の業であることも分かってきた。人類はこの難題をどう解決すればよいだろうか。

 ISBN978-4-86037-326-9 四六判・並製本・280頁 定価:2000円+税 

青木亮人
愛媛 文学の面影(東予編)

豊穣なる愛媛の文化
町や村から往時の風景や賑わいが薄らぎ、やがて人々の生活の足跡だけが遺された後、土地の面影を刻んだ詩歌や文章、絵や映画は精彩を放ち始める。

愛媛ゆかりの文学や文化を縦横に語る随筆集。三部作の第三作目・東予編。高浜虚子や今井つる女、深川正一郎、山口誓子、種田山頭火、俳句甲子園、吉井勇、若山牧水、住友吉左衛門友成、徳冨蘆花、そして関行男、林芙美子、ハタダ、別子銅山の東平や鹿森、旧別子と村、札所、風船爆弾……独特の歴史を背景にした東予の文学、文化を活き活きと語る。

関連図書:
   『愛媛 文学の面影(中予編)』

   『愛媛 文学の面影(南予編)』

 ISBN978-4-86037-325-2 四六判・並製本・290頁 定価:2000円+税 

青木亮人
愛媛 文学の面影(南予編)

豊穣なる愛媛の文化
町や村から往時の風景や賑わいが薄らぎ、やがて人々の生活の足跡だけが遺された後、土地の面影を刻んだ詩歌や文章、絵や映画は精彩を放ち始める。

愛媛ゆかりの文学や文化を縦横に語る随筆集。三部作の第二作目・南予編。大江健三郎、二宮忠八、富澤赤黄男、坪内稔典、卯之町と同志社、清家吉次郎、西村清雄とハマノ、高畠華宵と亀太郎、大竹伸朗、吉村昭、獅子文六、畦地梅太郎、芝不器男、そして鉄道唱歌に牛鬼、段々畑……現代にまで至る南予の文学、文化を愛情深く綴る。

関連図書:
   『愛媛 文学の面影(中予編)』

   『愛媛 文学の面影(東予編)』

 ISBN978-4-86037-318-4 四六判・並製本・268頁 定価:2000円+税 

青木亮人
愛媛 文学の面影(中予編)

豊穣なる愛媛の文化
町や村から往時の風景や賑わいが薄らぎ、やがて人々の生活の足跡だけが遺された後、土地の面影を刻んだ詩歌や文章、絵や映画は精彩を放ち始める。

愛媛ゆかりの文学や文化を縦横に語る随筆集。三部作の第一作目・中予編。虚子、つる女、草田男、波郷、山頭火、そして子規、漱石―。俳都松山を中心に数々の文学者が残した足跡の他、市電に県庁、狸伝説、遍路の札所、タルトや松山基地の紫電改をめぐる逸話など往時の中予地方の文学、文化を偲ぶ。

関連図書:
   『愛媛 文学の面影(南予編)』

   『愛媛 文学の面影(東予編)』

 ISBN978-4-86037-322-1 四六版・並製本・316頁 定価:1800円+税 

宮本 春樹
百姓は末代にて候
  
 −予州なめとこ山由緒書−

「百姓は末代にて候」とは、寛文5年(1665)に幕府によって裁定された境界争いの折、裁判資料として幕府に提出された山形模型に添えられた言葉である。南伊予の山峡の村に遠い昔から伝わる木彫りの山形模型と一箱の古文書を軸に、四百余年にわたる時を生き抜いた森と人の物語。

 ISBN978-4-86037-321-4 A5判・並製本・174頁 定価:1500円+税 

谷 正之
高齢を生きる知恵

街の弁護士の現場から伝える高齢期を賢く生きるための案内書
認知症の方の成年後見、死亡に伴う相続、遺言書の作成、デイサービスや闘病・事故後の暮らし… 高齢期に生じる重要問題にどう対処すればよいか、弁護士として様々な相談に応じてきた著者が事例を紹介しつつ具体的な対処法を説く。

 ISBN978-4-86037-320-7 新書判・並製本・214頁 定価:1300円+税 

愛媛大学四国遍路・世界の巡礼研究センター
四国遍路と世界の巡礼(上)
   
−最新研究にふれる八十八話−

1200年の歴史を有する四国遍路は、今もなお多くの人々を四国へ誘い、地域の人々もお接待で迎える、生きた四国の文化です。センターに集う学内外の多彩な研究者が紡いだ88の最新研究によって、四国遍路と世界の巡礼の魅力について紹介します。

 ISBN978-4-86037-319-1 A5判・並製本・140頁 定価:1600円+税 

合田洋一
維新動乱終焉の時
  「朝鮮通信使饗応の絵巻物」蝦夷地伝来の謎

朝鮮国(李朝)とわが国・江戸幕府との「善隣友好の国交」により、慶長12年(1607)から文化8年(1811)の200年余の間、将軍襲位慶賀の名のもとに朝鮮国より使節団が訪れた。その数は12回に亘り、そこで「朝鮮通信使」一行をもてなす行事に欠かせないのが「饗応のメニュー」である。合田家に伝えられた絵巻物「七五三図」は、まさにその接待料理メニューであった。“合田家家宝”となっているこの絵巻物は、誰がなぜに、蝦夷地(北海道)・江差の合田家にもたらしたのか。その由来と伝来の謎を解き明かす。

 ISBN978-4-86037-317-7 文庫判・並製本・200頁 定価:1000円+税 

柳 哲雄
続・退職老人日記

「退屈老人」ではない、「退職老人」である。

退職後の人生に船出した、仕事人間であった海洋学者の日記、その続編。退屈することなく退職後の一年が過ぎ、安堵のうちに二年目に入った著者を、新型コロナウイルス・パンデミックが襲う。予想もしなかったコロナ禍のなか、新たな対応に迫られる退職老人の二年目・三年目を綴る。

  関連図書 :『退職老人日記』

 ISBN978-4-86037-298-9 文庫判・並製本・162頁 定価:1000円+税 

柳 哲雄
退職老人日記

「退屈老人」ではない、「退職老人」である。

仕事三昧の人生を歩んできた海洋学者に、すべての仕事から退く日がきた。「退職後の日々を、私は現役の日々と変わらず、退屈することなく充実して暮らすことができるだろうか」自らにそう問いかけつつ退職後の人生に船出した、仕事人間であった著者の一年間の日記

 ISBN978-4-86037-316-0 四六判・並製本・362頁 定価:2000円+税 

堀内統義
青い夜道の詩人
−田中冬二の旅 冬二への旅−

若き日に出会い魅せられた詩人・田中冬二。年齢を重ねるごとに奥行き深く感じる冬二の詩の世界。著者は、その詩と文章に向き合い、その詩人としての人生、繰り返した小さな旅をたどりつつ、著者自身の「冬二への旅」を試みる。冬二の詩篇を紹介し読み解きながら、なんでもない日々の大切さをみつめ続けたこの詩人の人生とその時代が蘇る。

−田中冬二の人間性溢れる詩の世界−

−日本詩人クラブ詩界賞−

 ISBN978-4-86037-314-6 四六判・並製本・297頁 定価:2000円+税 

近藤栄治
昭和俳句の挑戦者たち
   
草城と誓子、窓秋と白泉、そして草田男

昭和の俳句は今も息衝き、現在に呼びかけている。それを可能としたのは、その時代に相応しい表現を俳句形式に求め続けた挑戦者たちがいたからである。彼らは正岡子規亡き後の俳壇において活発に俳句表現論争を繰り広げ、それは戦争を挟んだ社会の変動や社会意識の変化と同期をとるようにして展開された。本書では草城と誓子、窓秋と白泉、そして草田男の作品をもとにその時代を探る。

 ISBN978-4-86037-312-2 A5判・並製本・155頁 定価:1800円+税 

中矢 匡
地球の上に生きる

著者は、サッカー少年だった十代の終わりに、練習中の怪我で一ヶ月以上の寝たきりの生活を余儀なくされた。その間に、日本中、世界中をこの足で歩きたい、という思いに突き動かされ、以来、旅を重ねる人生を送る。本書は、訪ねた80ヵ国での著者ならではの冒険ともいえる日々を綴る。苛酷な地の人々の暮らし、命と向き合った体験、そこから得た命の大切さを若者たちに伝えたいとの思いが込められた一冊。

        80ヵ国の旅を1冊の本に−
    「生きる意味」「命の大切さ」を伝えたい
  コロナ禍において青少年の自殺率が過去最高を記録
        明日を力強く生きるために
  「未来を変えたい」との思いでつづったメッセージ

 ISBN978-4-86037-313-9 四六判・並製本・124頁 定価:1800円+税 

河鰭万里
祖父のいる森

母から差し出された一枚の紙片。
そこには、画家であった祖父(母の父)の作品名とそれぞれの作品を手渡した人の連絡先が記されていた。その紙片がきっかけとなって、著者の「祖父の絵」を訪ねる旅が始まった。遺された絵を通して祖父の足跡を追いながら、著者自身の現在の時間が刻まれていく。

本書は、忘れられようとしていた一人の画家・山岡得七の復活と、そのことにより自分自身の心の森を訪ね歩いた若者の記録である。

 ISBN978-4-86037-311-5 A5判・並製本・303頁 定価:2000円+税 

藤目節夫
久万高原の聞き書き

久万高原を舞台に紡がれた13の物語
地域に生きた人生経験豊富なお年寄りの「聞き書き」により久万高原を舞台に紡がれた13人の人生・13の物語を収録する。聞き書きでは、お年寄りは「ひとつの図書館」と言われている。本書は先人の知恵、暮らしの価値観、しきたり、生業の技術、道徳観・倫理観など、人生の教訓が一杯詰まった図書館である。

人は”物語”を生きている(柳田邦男)。これは、久万高原の山里で社会の一隅を照らしながら生きてきた人々の”物語”である。

 ISBN978-4-86037-310-8 A5判・並製本・104頁 定価:1200円+税 

美須賀病院看護部
実践! て・あーて

川嶋みどり提唱の看護の基本「て・あーて」を学び、日々その実践に取り組んでいる一地方の病院看護師たちの報告。看護師の手を用いたケア「て・あーて」実践の成果を、現場(看護師ら医療スタッフ・患者・患者家族)から語る。

「私はともかく手応えのあった実践を言葉化してまとめておきたいと思いました。こうしてまとめておけば、後日その根拠を明らかにする資料にもなることでしょう。」(看護部総師長・重見美代子「はじめに」より)。

 ISBN978-4-86037-307-8 四六判・上製本・270頁 定価:1600円+税 

泉原 猛
泉原猛作品集 松籟の下で

『永き遠足』(愛媛出版文化賞)から5年。全編、野鳥に彩られた短編集。野鳥を救う話、野鳥に救われる話、また野鳥が脇役として登場する話など、円熟味ある筆致で人と野鳥との交歓の魅力を綴る。
他に愛媛新聞掲載の「四季録」「マスコミ時評」収録