ISBN978-4-86037-154-8 新書版・並製本・110頁 定価:1200円+税 

東隆美句集
キラリと

穏やかな日常の中の詩情をすくい取る東隆美の第一句集。

   山梔子の香のする方へみごもりぬ
   冬の蝶ティッシュペーパーより軽し
   包帯をアスパラガスに巻いている
                         等200句を収める。

 ISBN978-4-86037-151-7 B6版・並製本・182頁 定価:1400円+税 

夏井いつき
折々のギャ句(グ)辞典

 一字、一語、あるいは区切りの位置、そんなわずかな変化を加えることで、古今の名句が全く新しい抱腹絶倒の句に生まれ変わる。すなわちギャ句(グ)。ユーモラスな解説と共に紹介する遊び心満載のギャ句(グ)辞典。

  目出度さもチューくらいなりおらが春 杉山久子
       (目出度さも中くらいなりおらが春 小林一茶)

  行く我にとどまる汝に飽き二つ       遊人
       (行く我にとどまる汝に秋二つ 正岡子規)

  0点をいただいて恋は遺く   ザッパー
       (炎天をいただいて乞い歩く  種田山頭火)

  水に落ちし椿の氷る……余談だが ももかん
       (水に落ちし椿の氷る余寒かな 高井几菫)

 ISBN978-4-86037-149-4 新書版・並製本・156頁 定価:1200円+税

鬼貫を読む会【著】 坪内稔典【編】
鬼貫百句

 江戸前期の俳人、上島鬼貫の百句を読む。芭蕉と並び称されながら忘れ去られようとしていた鬼貫の俳句を、手探りの状態から数年をかけ読み解き、その魅力を蘇らせる。現代から鬼貫への通路を大きく開く一冊。

 ISBN978-4-86037-145-6 新書判・並製本・82頁 定価:1000円+税 

大倉郁子句集
ふくよかな手紙

 端正でシャープな作句に定評があり第2句集が待たれながら亡くなった大倉郁子の遺稿句集。 「楽しんで励むこと」と伝えた母を偲び、長女により編まれた。

    行く春や時刻表にないバスが来て
    手荷物はなし月光の橋渡る
                         等。

 ISBN978-4-86037-143-2 新書判・並製本・128頁 定価:1200円+税 

くぼえみ句集
猫じゃらし

日常の空間から抜け出し俳句の世界に遊ぶ楽しさに魅入られ作句を続けるくぼえみの初句集。

   「プラトンと呼ばれてハイと裸の木」
   「鈴なりの百年の柿ひとりっ子」
   「欧州派アメリカ派いや水茄子派」

                 等、215句を収める。

 ISbN978-4-86037-141-8 四六判変形・並製本・160頁 定価:2000円+税

小西昭夫
小西昭夫句集

 愛媛を代表する俳人・小西昭夫の40代から50代なかば(現在)までの684句を収める。 平明さを旨とする飄々としてあたたかく味わい深い俳句が作句年順に収められ、俳句とともにある作者の人生の歩みが伝わってくる。

  かがまりて見ても小さき菫かな / 爽やかに鼻あり顔の真ん中に
  食わんとす目刺しの頬のこけており / 愛妻家小西昭夫氏蝿叩く

 ISBN978-4-86037-138-8 文庫判・並製本・152頁 定価:800円+税 

小西昭夫
虚子百句

 高浜虚子が没して50年。近代俳句を代表する虚子の俳句が我々に残したものは大きい。今、 改めて、その豊かさを知る珠玉の115句を読む。「風が吹く仏来給ふけはひあり」から絶筆の「独り句の推敲をして遅き日を」までの、虚子の代表句を鑑賞、また、「水の力」「虚子の推敲」「主宰の役割」の3編のエッセイも収録。
 ISBN978-4-86037-137-1 四六判・上製本・205頁 定価:2000円+税 

宮内裕美歌集
あしもとの虹

 30年来、短歌に没頭した著者の第2歌集。老年期に入った夫婦の暮らしや日々の思いを440首の短歌に託す。歌の持つイメージで色分けした7章に、幸せは遠くではなく日常のあしもとの中にある、との思いが込められている。

       足元にふいに水噴き虹の立ち冬の陽射しはつかのま温し
 ISBN978-4-86037-136-4 新書判・並製本・120頁 定価:1200円+税 

川島由紀子句集
スモークツリー

早春の風のように、琵琶湖の青い魚のように、川島由紀子の俳句の言葉はきらきらして透明。そして自在。

「にんげんを洗って干して春一番」
「きさらぎの光のティッシュつまみあげ」
「菜の花や湖底に青く魚たち」

他の206句を収める。

(第60回滋賀県文学祭文芸出版賞)

 ISBN978-4-86037-131-9 B6判・並製本・420頁 定価:2000円+税 

わたなべじゅんこ
俳句の森の迷子かな
−俳句史再発見−

 正岡子規から戦後俳句までを見通す「俳句史再発見」と女流俳人を源泉(江戸時代)から現代まで辿る「女流の系譜」を収める。時代とともにある俳人たちの姿を描きつつその代表句を紹介、俳句鑑賞の新鮮な楽しみあふれる評論集。